昨今のソフトウェア開発チームは重要な課題に直面しています。複雑なプロジェクト全体においてコード品質、セキュリティ、一貫性を確保しながら、開発スピードを維持するにはどうすればよいか、という課題です。
AIコーディングアシスタントは個々のデベロッパーの生産性を向上させましたが、各自の作業はサイロ化しており、開発ワークフロー全体とは切り離されているケースが少なくありません。このような分断により、デベロッパーはツール間でコンテキストを切り替え、AIの提案を手動でコードに反映し、本来であれば自動化できるはずの反復作業に貴重な時間を費やすことを余儀なくされています。
GitLab Duo Agent Platformは、Anthropic社のClaude、OpenAI社のCodexをはじめとする外部AIモデルとのシームレスな統合を実現することで、この問題を解決します。
GitLab Duo Agent Platform内に外部エージェントを作成することで、組織は使い慣れたGitLab環境を維持しながら、自社のニーズ、ワークフロー、基準に合わせてAI機能をカスタマイズできます。これらのエージェントはプロジェクトのコンテキストを把握し、コーディング基準に従い、最初のアイデアから本番対応コードまで、複雑な複数ステップのタスクを自律的に完了できます。
では、以下のデモ動画で実際のユースケースを見ていきましょう。
実際のユースケース
外部エージェントが開発ライフサイクルをどのように変革するか、3つの活用例をご紹介します。
1. アイデアからコードへ
空のプロジェクトと詳細なイシューの説明さえ準備すれば、外部エージェント(ここではClaude)がアプリケーション開発のすべてを担ってくれます。このユースケースでは、イシューのタイトルが目的のアプリケーション(「預金額計算ツール」)を示し、イシューの説明にその仕様が記載されています。
エージェントはコンテキスト(プロジェクト情報、関連アセットなど)を読み取り、イシューに記載された要件を分析した上で、適切なUIコンポーネントを備えたフルスタックのJava Webアプリケーションを生成し、指定された利率でビジネスロジックを実装し、レビュー準備の整ったコードを含むマージリクエストを作成します。
生成されたアプリケーションには、バックエンドのJavaクラス、フロントエンドのHTML/CSS/JavaScriptファイル、ビルド設定が含まれており、すべて元のイシューの仕様に従っています。チームは、このアプリケーションをローカルでテストして機能を確認します。この作業をエージェントとの自然言語による会話を通じて反復します。
アプリケーション要件が記載されたイシュー
アプリケーション実装のマージリクエスト作成を外部エージェントに依頼するプロンプト
外部エージェントによる実装完了
外部エージェントが新たに作成したアプリケーション
アプリケーションのローカルビルドと実行
アプリケーションのローカルテスト
2. コードレビュー
品質保証はコード生成で終わりではありません。2つ目のユースケースでは、同じ外部エージェントが自身の作成したアプリケーションの包括的なコードレビューを実施します。マージリクエストのコメントでエージェント宛てにメンションするだけで、コードの強み、重大な問題、中優先度の懸念事項、軽微な改善点、セキュリティ評価、テストに関する注記、コードメトリクス、推奨事項を含む詳細な分析結果が、承認ステータスとともに出力されます。この自動化されたレビュープロセスにより、一貫性が確保され、潜在的な問題を本番環境に到達する前に検出できます。同時に、スキルの高いデベロッパーはルーティン的なコード確認から解放され、アーキテクチャに関する意思決定に集中できるようになります。
外部エージェントへのコードレビュー依頼
外部エージェントによるコードレビュー結果
3. コンテナイメージビルド用パイプラインの作成
3つ目のユースケースは、デプロイ自動化というよくあるギャップに対応するものです。マージリクエストにCI/CDパイプラインが存在しない場合、外部エージェントに依頼するだけでパイプラインが作成されます。エージェントは、アプリケーションのビルド、プロジェクトのJavaバージョンに合ったベースイメージを使用したDockerfileの作成、Dockerイメージのビルド、GitLabの組み込みコンテナレジストリへのデプロイを行う完全なパイプライン設定を生成します。パイプラインはすべて自動的に実行され、ビルド、Dockerイメージ作成、レジストリへのデプロイの各ステージが順次処理されます。この間、手動設定や手動操作は必要ありません。
パイプラインとコンテナイメージの作成を外部エージェントに依頼するプロンプト
外部エージェントが新たに作成したパイプラインとDockerfileファイル
新たに作成したパイプラインの実行成功
パイプライン実行により新たに作成されたコンテナイメージ
まとめ
外部エージェントを活用するGitLab Duo Agent Platformは、組織のソフトウェア開発アプローチを根本から変える存在です。AIツールの孤立化やワークフローの断片化という本質的な問題に対処することで、外部エージェントはチームがすでに使用しているプラットフォームに直接、インテリジェントな自動化をもたらします。Duo Agent Platformでは、AIを別個のコーディングアシスタントとして扱うのではなく、Claudeなどの外部モデルをGitLabのワークフローにシームレスに統合します。これにより、エージェントはプロジェクトの全コンテキストを把握し、組織の基準に従い、開発ライフサイクル全体にわたる複雑なタスクを自律的に処理できます。
その価値は明確です。開発チームはデリバリーのタイムラインを短縮し、一貫したコード品質を維持し、反復作業を削減することで、スキルの高いエンジニアがルーティン作業ではなくイノベーションに集中できる環境を実現できます。イシューの説明に基づく本番対応コードの生成から、徹底的なコードレビューの実施、デプロイパイプラインの自動化までを担う外部エージェントは、組織固有のニーズと基準を理解した、頼れる協働パートナーになります。
ソフトウェア開発ライフサイクル全体を通じて、より速く、より高い品質でプロダクトを届けたい方は、ぜひGitLab Duo Agent Platformをお試しください。また、「GitLab Duo Agent Platformを始める:完全ガイド」もあわせてご活用ください。





